このコーナーでは、ペルシャ絨毯の歴史をご紹介します。
ペルシア絨毯の期限は、ギリシア神話や聖書によると4000~5000年前といわれていますが、実際に文献に残っているものから、その起源は、アケメネス朝ペルシャとされています。
現在では、1949年にアルタイ山脈中のパジリーク峡谷で最古の絨毯と言われる「パジリークの絨毯」が発掘されたことで、約紀元前2500年前には、確実に存在していたことが証明されました。
アケメネス朝ペルシャに戻るペルシャ絨毯の起源
(Achaemenes Dynasty Age and Persian Carpet)
現在のイランの地に最初に住み着いたのは「アーリア民族」といわれています。
アーリア民族は、紀元前2000年頃に南ロシアやバルカン半島、カルパチア山脈などから、イラン高原を南下し、今のイランに住み着いたとされています。
紀元前6世紀頃、南下して、ファールス地方に侵入し、当時その周辺に住み着いていた異民族を次々と征服し、アーリア民族の最初の帝国を築いたのがペルシャ人でした。この帝国がアケメネス朝ペルシャです。
遊牧民的な色彩の強いこの帝国は、オアシス定着して、都市を建設し、帝国を築き上げたのです。紀元前6世紀末には、ダリウス一世によって、ペルセポリスが建設されました。
そして、西アジア全域を支配下に治めるまでになりました。
ペルセポリスの遺跡には、当時の周辺民族が王に貢物をささげる行列を描いた「朝貢図」があります。
この中に、絨毯らしきものを担ぐ図があり、パジリークの絨毯の発掘とともに当時既に高級な絨毯が製作されていただろうと思われます。
この時代が歴史的にペルシャ絨毯の資料的にたどることのできる起源とされています。
ササン朝ペルシャと「ホスローの春」
(Sas an Dynasty and “Khosro's Spring”)
ペルシャ絨毯の最盛期、サファビー朝
(Golden Age of `ersian Carpet-Safavid Dynasty)
ペルシア絨毯――その最盛期まで